この記事の結論
- 潜在意識を書き換える簡単な方法は4つある
- ①断言法:目標を1日10〜15回書く
- ②固定観念払しょく:普段とは違う行動を取る
- ③習慣化:目標や夢のための行動を習慣にする
- ④瞑想:寝る前に潜在意識と向き合う
- 潜在意識書き換えの注意点は2つ
- ①好転反応を認識して我慢する
- ②最低でも1ヶ月以上は書き換えを継続する
今回は潜在意識の書き換えをテーマにお話したいと思います。
我々の意識は、
- 「顕在意識」
- 「潜在意識」
の2つに分かれます。
そのうち顕在意識のみを自覚しており、これは全体の1割程度にしか過ぎないと言われています。残り9割を占める「潜在意識」は無意識に自分を守ることを第一に考えるため、「安定」を求め、新しいチャレンジに対してストップを掛けてきます。
つまり、何かに挑戦する時にブロックがかかるのは、潜在意識が行動を制限するためなのです。
この潜在意識を自由にコントロールできれば、残り9割の力を借りて普段の数倍の能力を引き出せるようになります。潜在意識は簡単に変化させる事は出来ません。しかしその特徴を理解しうまく働きかければ都合の良い状態に書き換える事も可能です。
この記事では、潜在意識の書き換え方や実施期間、書き換え中の好転反応などについて基礎知識を紹介していきます。
Contents
潜在意識の書き換え方法4選|今すぐ始められる簡易法
潜在意識は長年かけて培ってきたものなので、一朝一夕で変化させる事は出来ません。しかし、ここで紹介する方法を実践すれば、徐々に潜在意識が書き換えられ、夢や理想の実現にぐっと近づきます。
難しいイメージがあるかもしれませんが、専門的な知識を取り入れることなく書き換えを行うことができます。
とても簡単ですので、一日のルーティンとして試してみて下さい。
潜在意識書き換え方法
- 断言法
- 固定観念払しょく
- 習慣化
- 瞑想
方法1|断言法:目標を1日10〜15回書く
潜在意識の書き換え方法は複数あります。中でも一番ポピュラーな方法が、アメリカの漫画家スコット・アダムスが提唱した「断言法」です。
彼はユーモアを交えながら様々な考えを世間に披露しており、その中の一つが「断言法」になります。「断言法」は、日常生活の中で繰り返し実践すれば、これまで出来なかった事を成し遂げる力を引き出せるようになります。
やり方は非常にシンプルです。
断言法のやり方
自分の理想や目標を1日に10~15回紙に書く
たったこれだけの方法ですが、必ず守らなければならないルールが2つあります。
守るべきルール
- 理想や目標を「断言」する
- 主語をきちんと書く
1つ目は理想や目標を「断言」する事です。「●●大学に受かりたい」「1億円稼ぎたい」といった願望ではなく、「●●大学に合格する」「1億円稼ぐ」など、はっきり言い切る形で文章にします。
目標や理想が大きければ大きいほど、最初は「そんなの無理に決まっている」と打ち消したくなる気持ちが強く出てくるでしょう。
しかし、内なる心の声にめげる事なくひたすら目標達成を断言していると、徐々に潜在意識が書き換えられ、明確なビジョンが形作られていきます。例えば、理想を実現するためにはどんな事をすれば良いか、そのためには何が必要なのかなど、より具体的な計画が構築されていきます。
今何をすべきかが明確になると、憧れに過ぎなかった夢や理想が現実味を帯びてきます。姿形さえ見えない雲の上の存在ではなく、ちょっと手を伸ばせば届きそうな場所まで降りてくれば、誰でも頑張って手を伸ばそうとするでしょう。
2つ目は主語をきちんと書く事。自分が書いているのだからわざわざ主語はつけなくてもいいのでは、と思うかもしれませんが、顕在意識とは違って、潜在意識には自分と他人の区別がありません。
例えば、自分が過去に食べて美味しくなかったものを、目の前で他の人が食べていると、その食べ物の味や風味が口の中に再現されて嫌な思いをする事があります。これはその食べ物の味や風味、そして「美味しくなかった」という感想が潜在意識にすり込まれているためですが、自分が食べているわけでもないのに嫌な気持ちになるのは、潜在意識は自分と他人の区別をつけられないという何よりの証拠です。
そのため、目標を書く時は「○○(自分の名前)は××(具体的な学校の名前)に合格する」と主語を明確にするようにしましょう。
なお、目標を書くのはノートだけでなく、スマホのメモ帳機能などでもOK。大切なのは「書く」という作業ではなく、自分が目標達成する事を断言した文章を繰り返し見て潜在意識にすり込む事なので、自分が続けやすい方法を選びましょう。
方法2|固定観念払しょく:普段とは違う行動を取る
潜在意識はこれまでの経験や体験の積み重ねによって構築されるため、「自分はこういう人間である」「○○の時は××の行動を取る」といった固定観念の塊とも言えます。
だからこそ夢や理想のすり込みが有用なのですが、自分への評価が固定しているとその殻を破る事が出来ず、「普段の自分ならこんな事しないな」と知らないうちに行動範囲が狭まってしまう恐れがあります。
そんな時はあえて普段の自分とは異なる行動を取ってみましょう。
例えば…
- いつもより早く帰宅する
- 知り合いがいないパーティーに参加してみる
- 長い間連絡を取っていなかった友人に連絡してみる
責任感が強い人は普段から自分のキャパシティを超えて頑張り過ぎてしまうため、場合によってはストレスで心身を壊してしまう可能性があります。
そういう方は、仕事を途中で切り上げ、早めに帰宅してみましょう。最初のうちは残っている仕事が気になり、「明日の仕事に支障が出るのではないか」「誰かに迷惑がかかっていないか」とそわそわしてしまうかもしれません。
しかし、翌日出勤した時、仕事を残していてもそれほど問題なかった事が分かります。一人であれこれ抱え込まなくても、仕事はいつもと同じようにきちんと回っている事に気づくでしょう。すると「自分はこうでなければならない」という固定観念が崩れ、自分の殻を破るきっかけとなります。
自分の目標達成に必要な信念をすり込みつつ、元からあったネガティブな固定観念を打ち崩す。潜在意識の書き換えはやり方によって様々な効果を期待できるオールマイティな意識改革と言えます。
方法3|習慣化:目標や夢のための行動を習慣にする
ただ漫然と毎日を送っているだけでは夢や理想を叶える事は出来ません。難関校に合格したいのなら猛勉強が必要ですし、プロ野球選手になりたいのなら素振りをしたり、体を鍛えたりしなければなりません。
しかし目標が高ければ高いほど必要とされる努力も増えるので、多くの人は途中で挫折してしまいます。そんなネガティブな意識を変える方法として必要なのが行動の習慣化です。
例えば…
- 毎日同じ時間帯に机に向かって勉強する
- 朝起きたら1時間素振り練習をする
最初はきついかもしれませんが、毎日根気よく続けていると、毎朝洗顔したり、寝る前に歯磨きをしたりするのと同じように「やって当たり前」の事になります。ここまで来ると「さあやるぞ」と意識しなくても自然と体が動くようになりますし、やらないと違和感を覚えるようにすらなります。
潜在意識は変化を嫌うと言いましたが、習慣化した行動に対してブロックや制限はかかりません。そして目標達成に必要な行動を毎日こなす事は、「これだけやっているんだから必ずやり遂げられる」という確固たる自信につながります。
「必要なことを洗い出す→それを愚直に繰り返す」
このプロセスを最初は顕在意識を使って意識的に取り組むことで、いつの間にか潜在意識にバトンバッチしているはずです。
方法4|瞑想:寝る前に潜在意識と向き合う
一日の最後に瞑想を行うのも有用な方法です。
瞑想と言うと専門的かつ長時間かかるものというイメージがあるかもしれません。ですが、実際には短い時間でも行う事が可能です。
忙しい方におすすめしたいのは、寝る前の数分を利用して行う瞑想です。寝室は元々静かな場所ですし、タイミングについても、あとは寝るだけなので余計な雑念が入りにくく、瞑想を行うには最高の環境が揃っています。
寝る前瞑想のメリット
- 寝室は静かな環境
- 余計な雑念が入りにくい
- 不眠や疲労対策になる
また、瞑想中は心が穏やかになり、つい眠気が差してきたりするので日中行うと仕事や勉強などに支障を来すこともありますが、寝る前ならそんな心配もなし。むしろ普段より心地良い眠りにつけるので、不眠や疲労対策にも役立ちます。
潜在意識は普段、無意識の領域にあるので表に出てくる事はありませんが、瞑想中はなるべく顕在意識を出さない事で、その下にある潜在意識と向き合えるようになります。元々どんな意識や価値観を持っているのかを把握できれば、そこからどのように変えていきたいのかといった方向性も見えてきます。
寝る前の数分間だけでも十分なので、毎日瞑想する習慣を付けると、より早く潜在意識の書き換えを進める事が出来るでしょう。
潜在意識書き換えの注意点2つ
潜在意識の書き換えは精神分析や心理学、スピリチュアルなど専門的な知識や技術を持たない人でも実践できる成功哲学です。
しかし、実行するにあたって気を付けたいポイントが2つあります。
潜在意識書き換え注意点
- 好転反応(頭痛、眠気)があることを知る
- 1ヵ月以上は最低でも継続する
間違った方法で潜在意識を書き換えようとすると、効果を得られない場合もありますので注意してみてください。
注意点1|好転反応(頭痛、眠気)があることを知る
潜在意識の書き換えを実践し始めて暫くすると、心身に変調が訪れる事があります。
例えば…
- 頭痛
- 胃痛
- 疲れ
- 眠気
- 肌荒れ
- イライラ
- 不安
- 落ち込み
潜在意識を利用して夢や理想を叶えようとしているのに、なぜ悪い事ばかり起きるのか…と不安になってしまいがちですが、実はこれは好転反応と呼ばれるもので、潜在意識の書き換えを行うと大なり小なり発生する現象のひとつと言われています。
好転反応が起こる理由は大きく分けて2つ。
好転反応が起こる理由
- 潜在意識がこれから起こる変化に対して抵抗している
- 意識や価値観を捨てる喪失感が出る
潜在意識は身の安全を守ろうと変化を嫌う傾向にあるため、潜在意識を書き換えようとすると様々な変調を起こしてストップを掛けようとします。
また、夢や理想を叶えるために潜在意識を書き換えるという事は、それまで築いてきた意識や価値観を捨てるという事に他なりません。それは新しい一歩を踏み出すために必要不可欠な事ですが、それまで抱えてきたものを放出する時には一種の喪失感や虚脱感を感じやすくなるのです。
こうした好転反応は一気に押し寄せる事もあるので最初は驚いてしまいます。しかし、
- 潜在意識の書き換えが正常に行われている証
- 好転反応を怖がりストップしてしまうと、それまでやってきた事が無駄になってしまう
ため、慌てる必要はなく、むしろ継続していくことが大切です。
メモ
好転反応は書き換えが進むと共に次第に薄れていきますが、日常生活に差し支えが出るという場合は、瞑想などをして自分の心身の状態としっかり対面してみましょう。自分の内なる心に耳を傾ければ、何に対して不安を感じているのか、体調不良の原因はどこにあるのかなど、様々な問題が浮き彫りになってきます。
注意点2|1ヵ月以上は最低でも継続する
潜在意識は生まれた時から長年かけて培ってきた経験や体験に基づいて構築されたもの。そのため、自らの意思である程度自由に変化させられる顕在意識とは異なり、短時間で簡単に書き換える事は出来ません。
- 潜在意識は簡単には変えられない
- 深い領域にありアクセスするのが難しい
- 繰り返しや瞑想により片鱗に触れられるようになる
出来れば今すぐにでも夢や理想を叶えたい!という方にとっては歯がゆい事かもしれませんが、潜在意識はじっくり時間をかけて書き換えていくものだという事を認識しておく事が大切です。
焦ると潜在意識へのアクセスが難しくなり、かえって書き換えに時間がかかってしまう可能性があるので要注意です。
ではどのくらい時間がかかるのかと言うと、必要な時間は個人や書き換えの内容などによって大幅に異なるので一概には言えません。
どんな方法でも最低1ヵ月以上は続けるようにしましょう。1ヵ月が経過する頃には、書き換えのための行動を取る事が当たり前になり、やがて習慣化していきます。
そこまで到達すると「続けよう」という意識すら必要なくなってくるので、まずは1ヵ月続ける事を目標にする事をおすすめします。
まとめ
潜在意識の書き換えは、日常生活に少し変化を取り入れるだけで実践する事が可能です。
今回ご紹介した書き換え方法を全て実践しても良いですし、どれか一つ自分に合ったものを選んでみても良いでしょう。じっくり時間をかけてコツコツと行っていくものなので、長く続けられそうな方法を選んだ方が成功率は高くなります。
好転反応が出て体調や精神が不安定になる事もあるかと思いますが、これを乗り越えられれば、自分にとって不要な意識をデトックスし、夢や理想の実現に必要な意識をしっかり取り込めるはずです。辛さや苦しさに負けそうになった時こそ潜在意識とアクセスできるチャンスと認識し、自らの内なる心に耳を傾けてみて下さい。