インナーチャイルドに向き合い自己肯定感を高める方法

子どもの頃に満たされなかった思いや、つらかった記憶は、大人になった現在も心の奥に残り続け、現在のあなたに影響を与えています。

対人関係でストレスを感じやすい人やトラブルを起こしやすい人、頑張り過ぎる自分が嫌になってしまう人。

そんな生きづらさを感じている人が、過去を克服し、新しい自分を認めて生きていくための方法を紹介します。

インナーチャイルドとは

インナーチャイルド

まず初めに、あまり聞き馴染みのないインナーチャイルドという言葉について説明します。

また、インナーチャイルドと関係があるとされるアダルトチルドレンについても見ていきましょう。

基礎知識1|心の中にいる子供の頃の自分

インナーチャイルドとは、大人になったあなたの心の奥にある、幼い頃の記憶のことを言います。

とりわけ、子どもの頃の悲しかった記憶、思い通りにならずに悔しかった記憶など、今でも忘れることができないネガティブな感情のことです。

当時のことを思い出す度に、まるで幼い頃の自分が心の中に現れたように感じられることから、“内なる子ども=インナーチャイルド” と呼ばれています。

基礎知識2|アダルトチルドレンとの関係

インナーチャイルドと切り離せない関係にあるのが、アダルトチルドレンです。

アダルトチルドレンとは、恵まれない家庭環境で育った人や、親や周囲から十分な愛情を受けることができない環境で育った人のこと。

そういった大人の多くは、本人が意識しているかいないかに関わらず、幼少期の境遇が現在の価値観にも影響を与えています。

中には、家庭環境に問題があったのは子どもの頃の自分に責任があるとして、大人になってからも自分を責め続ける人もいるのです。

つまり、アダルトチルドレンを作り上げている幼き日のつらい記憶、忘れられない感情こそが、“内なる子ども=インナーチャイルド”。

アダルトチルドレンの心の葛藤を軽くするためには、インナーチャイルドに目を向ける必要があるということなのです。

インナーチャイルドの見つけ方

インナーチャイルドの見つけ方

曲がりなりにも大人になった私たちの中には、どんなインナーチャイルドが隠れているのでしょうか。

昔の記憶を掘り起こすのが難しいという人でも、現在のあなたが感じていることや、抱えている課題を振り返り、子どもの頃の出来事との関連性を探してみましょう。

見つけ方1|コンプレックスから見つける

あなたには、本来の自分を否定し、こうでなければならないと思い込んでしまう癖はありませんか?

例を挙げると、下記のようなものがあります。

「自分の外見には問題がある。仕事や恋を成功させるには外見を変えなくてはいけない。」

「何をやってもきっと失敗する。新しいことにチャレンジするのは無駄だ。」

「自分は他者から嫌われているし、必要とされていない。良い人間関係を築けないのは当然だ。」

「困った時でも他者を頼ってはいけない。問題は自分で解決するべきだ。」

これらの考え方には、子どもの頃に親や周囲から認めてもらえなかった経験、もしくは裏切られた経験などが尾を引いていることが珍しくないのです。

当時のあなたが感じた劣等感や不信感がコンプレックスとなって、現在の偏った考え方を生み出している可能性があります。

見つけ方2|陥りやすい問題から見つける

仕事や日常生活で、どんな悩みを抱えやすいか考えてみることも、インナーチャイルドを見つけるきっかけになります。

3つの例を挙げて説明します。

他者を信用できない

恋人の行動を必要以上に知ろうとしてヤキモキしたり、職場では自分の業務を他の人に任せる気にならず、一人で抱え込んでしまったりすることはありませんか?

また、自分の弱さを周囲に見せたくないという思いが強く、悩み事を誰にも相談せずにいることはないでしょうか?

こんな行動には、他者を信用できず、いつか裏切られるかもしれないという恐れが隠れている場合があります。

他者を支配し、自分の身を守ることで危険を避けようとしているのです。

その原因として、本来であれば誰よりも信頼できるはずの家族を信じられずに大人になったため、他者を過剰に警戒する行動をとってしまうということが考えられます。

自信がない

気を遣わずに話せるような関係性の相手にも、自分の考えを伝えるのに勇気が必要で、ついその場の空気感や相手の意見に合わせてしまうことはありませんか?

こんな傾向のある人は、幼い頃に自分の存在を無条件に受け入れられた経験が乏しく、親の価値観を押しつけられるように育った可能性があります。

そのため、自分の発言や行動はきっと他者から受け入れられないのだから、自己主張せず我慢をしていよう、という思考に陥ってしまいがちです。

極度の負けず嫌い

職場でも友人同士との関係でも、誰よりも評価される存在でいたいとこだわってしまうことはありませんか?

優位な立場を勝ち取りたいと躍起になるあまり、仕事に打ち込み過ぎて心身に支障をきたしたり、些細な話題でも口論に発展したりしていないでしょうか?

こういったタイプの人は、常日頃から兄弟と比較されて育った経験や、普段は厳しく躾けられ、華々しい成果を出した時だけ褒められた経験を持っていることが多いものです。

良い結果を出し続けなければ、他者から愛されないという固定観念に縛られているゆえに、頑張りすぎる自分自身に疲れ果ててしまうこともあります。

インナーチャイルドが与える影響

インナーチャイルドが与える影響

子どもの頃に備わったあなたの考え方の癖が、現在の人間関係や職場でのパフォーマンスにどのように影響するのか、さらに詳しく見てみましょう。

影響1|対人ストレスの原因となる

同じ職場で同じような状況に置かれている同僚とも、価値観が違えば、事実の捉え方が異なってきます。

インナーチャイルドは、タイプや程度の違いこそあれ、どの人間の心にも宿っているものですが、心の中のインナーチャイルドの割合が大きいほど、偏った思考で事実を解釈しがちです。

例として、職場の上司との関係について考えてみます。

あなたが、背の低さを馬鹿にされて育った経験のある人なら、上司の背が高かった場合、何気ない会話をしているだけでも見下されているように感じられるかもしれません。

あなたが負けず嫌いでプライドの高いタイプなら、活躍している同僚のことを上司が褒めている様子を目障りに感じ、同僚を出し抜くような考えが頭をよぎる瞬間もあるでしょう。

あなたが他者を信頼できず、自分に自信を持てないタイプなら、上司へ相談するべきことも一人で解決しようとしたり、上司とコミュニケーションをとる機会を自分から避けたりといったことも考えられます。

上司の立場としては、あなたを見下しているつもりも、他の同僚をひいきしているつもりも、あなたを突き放しているつもりもないとしても、インナーチャイルドがもたらす思い込みによって、上司への苦手意識や不信感を増長させてしまうことがあるのです。

影響2|長所として活きることもある

大人になったあなたを何かと困らせるインナーチャイルドではありますが、その特徴がプラスに働くこともあるのです。

身長にコンプレックスのある人や負けず嫌いな人は、幼い頃から感じてきた悔しさを糧にして、勉強やスポーツ、仕事などで人一倍努力する精神力が身についていることでしょう。

そうやって輝かしい成功を収めた人は数多く存在しますし、その力強い姿にパワーをもらっている人がいるのも事実です。

人前で自己主張することが怖い人は、周囲からは協調性がある穏やかな人と思われていることがほとんどです。

自分が主体となって物事を推進していくタイプではなくとも、立場の異なる人たちの意見を聞き、大多数の人に支持されるような方向づけをできるリーダーになれるかもしれません。

他者との関わり合いを自分から遠ざけてしまうような人は、他者に依存していない分、自分だけの世界観を確立できているとも言えます。

チームワークを必要とする職業では、本人も周囲もやりづらいと感じる場面があるでしょう。

しかし対照的に、個人に裁量権が与えらえている職業や、オリジナリティを求められる職業、また趣味の分野では、のびのびと個性を発揮できることが予想できます。

また、何を考えているかわからないような存在だからこそ、たまに発せられる言葉が貴重な意見として扱われたり、その言動を周囲の人が興味深く見ている場合もあります。

このように、本人にとっては厄介な特性でも、メリットとして活きる場面は必ずあります。

もっと言うと、インナーチャイルドが一つの個性となり、他の人にはない強みとして働くこともあるのです。

インナーチャイルドの癒し方

インナーチャイルドの癒し方

大人になった現在は、インナーチャイルドを無理やり過去に葬るのではなく、当時のあなたの思いを一度じっくり掘り下げて、理解することが大切です。

癒し方1|インナーチャイルドと対話する

当時のあなたと現在のあなたが実際に会話をすることはできませんが、子どもの頃の本音を掘り起こし、思いきり吐き出してみましょう。

子どもなりに、何に悩み、どんな理想を持っていたのか。親や周囲に何を望んでいたのか。

思い出したくないことばかりかもしれません。

しかし、当時の感情に蓋をしていると、現在の悩みの解決策を導き出すこともできません。

他の誰に話すわけでもないので、道徳やモラルを気にする必要なく、素直に言葉に出してみましょう。

声に出せない時は、スマホのメモ帳に打ち込んでも、紙に書き出してもOKです。

一人になれる場所や、人通りの少ない屋外に移動するのもおすすめです。

「本当は弟に生まれてきてほしくなかった」

「お母さんはいつも仕事で帰りが遅くて、友人の専業主婦のお母さんが羨ましかった」

「お父さんは自分にだけ厳しくて、どこかにいなくなればいいのにと思っていた」

誰からも理解されないような言葉だったとしても、大人になったあなただけは、まずは味方になってあげてください。

当時の思いにじっくり向き合っていると、目を背けたくなることもありますが、現在の自分に影響を与えている原因を、客観的に見つけられるようになります。

癒し方2|カウンセラーやセラピストを探す

当時の思いに一人では向き合いきれないと感じた時や、心を軽くする方法をさらに知りたい時には、専門家の力を借りるのも効果的です。

心理カウンセラーやセラピストの元では、インナーチャイルドの思いをさらに理解できるようになります。

さらに、一度整理できたと思った感情が再度襲ってきても、あなたに寄り添って定点観測してくれるような存在になります。

普段は誰にも言えないことでも、しがらみのない第三者だからこそ打ち明けやすいという面もあるでしょう。

インナーチャイルドに関するセミナーやカウンセリング、セラピーなど手法は多岐にわたるので、試しに門をたたいてみるだけでも新しい発見があるはずです。

カウンセリングやセラピーというと、特別な問題を抱えた人が通う敷居の高いところと思われがちです。

日本では心理学自体が生活に馴染みがないことや、周囲の目を気にしすぎてしまうことがその理由なのでしょう。

一方で欧米などでは、ジムに行ってリフレッシュするのと似たような感覚でカウンセリングを受けることは一般的です。

一生懸命に生きていれば、多少の悩みがあるのは当然なのですから、カウンセリングを受けるのも恥ずかしいことではないのです。

特に、先の見通せない社会で生きる現代人は、インナーチャイルドのケアに限らず、心を整えて前向きに生きるためのサービスを利用するのは賢い選択と言えます。

インナーチャイルドと共に成長する

インナーチャイルドと共に成長する

つらかった過去を少しずつでも肯定し、インナーチャイルドを内在しながら人間として成長していくためには、どのようなアクションを起こすとよいのか紹介します。

成長方法1|家族の視点で当時を振り返る

インナーチャイルドを苦しめているのは、ほとんどが父親や母親、もしくは兄弟です。

当時のあなたには学校や部活動など外の人間関係があったにせよ、家庭が一番の拠り所となるべきでした。

しかし、望むように愛されない悲しさを押し殺していたり、親の期待に応えようと “いい子” を演じたりと、家庭が癒しの場ではないことが問題でした。

家族を否定したくなるのはごく自然なことなのですが、人間としてもう一歩成長したいと思う場合には、当時の状況を家族の視点で考えてみることも必要です。

あなたにだけ厳しかったお父さんは、あなたに立派な大人になってほしくて、愛情のつもりで厳しく叱っていたはずです。

ただ、育て方が一方的で下手くそで、褒めて伸ばすとか、あなたの好きなことで成長を促すという方法を知らなかったのかもしれません。

いつも仕事で帰りが遅いお母さんは、本当は早く家に帰りたかったけど、帰れない事情があったのかもしれません。

いつも元気に過ごしている我が子の様子を見て、心の奥にある寂しさに気づけなかったということもあるでしょう。

あなたより親に褒められて、可愛がられていた弟は、本当はあなたのことをとても頼りにしていたはずです。

どんなこともあなたが先に経験してくれていたから、弟は自信を持ってその後ろを歩いて来れたのです。

幼かった当時は、あなた自身も未熟だったので、自分の目線でしか物事を捉えられていなかったかもしれませんが、現在は違います。

当時の親と近い年齢になり、他の家庭の話を聞く機会も増えた今なら、親というものが完全な人間ではないことを、理解できるでしょう。

成長方法2|変化した自分を肯定する

“自分はこうでなければならない” という固定観念は、幼少期から育まれた価値観であり、当時の環境であなた自身が導き出した、言わば “生きていくための方程式” のようなものです。

しかし、その方程式があるおかげで生きづらさを感じているのだとしたら、いつでもルール変更をしてもいいのです。

なぜなら、あなたはもう一人前の大人だからです。

もう親の言いなりにならなくても、誰かの望むあなたを演じなくてもいいのです。

本来の自分というものが、あまりわからないという人は、“あんな風に生きてみたいな” と憧れる人を探して、真似してみましょう。

ファッションやしぐさや言葉遣いなど、わかりやすいところから真似してみると、だんだん心持ちも変わってきますよ。

大切なことは、新しい自分を、あなた自身が否定しないことです。

インナーチャイルドもあなたの一部として心の中には生き続けるけれど、過去に支配される人生から一歩踏み出してみてください。

周囲から何か言われても、気にする必要はありません。

そのうち周りの人も、慣れてきてくれます。

そして、変化したあなたを受け入れてくれる人を、今度はちゃんと信頼してあげてくださいね。

最後に

まとめ

子どもの頃の家庭環境や、身の周りで起こった出来事による心理的ダメージを抱えたままの大人、 “アダルトチルドレン” は決して少なくありません。

むしろ、程度の差こそあれ、誰もがトラウマや古い傷を抱えて生きているでしょう。

幼き日のネガティブな記憶である “インナーチャイルド” と向き合い、現在のあなたの視点で客観的に当時を捉えながら、過去を否定することなく新しい生き方を模索していきたいですね。

そしていつかあなたが親になった時には、当時と同じ思いを我が子にさせないように、インナーチャイルドが働きかけてくれるに違いありません。

  • この記事を書いた人

時空

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